犬の口臭がクサくてお困りの方!臭い別の原因と対策を徹底解説!
健康な犬には口臭がない
愛犬の口臭が気になっている飼い主さんも少なくないでしょう。
本来犬は、口臭がないのが健康な状態です。
今回の記事は、犬の口臭の原因や対策についてお伝えします。
口臭は何かしらの原因がある
口臭の原因は、ほとんどが口腔内のコンディションの悪化によるものです。
口腔内の状態が良くないと、実に様々な病気に繋がってしまいます。
調子が悪かったり、痛いところがあったりしても、 愛犬はそれを伝えることがなかなか出来ません。
飼い主さんが気が付いてくれるのを待つしかないのです。
口臭を放置しない
たかが口臭と思って、そのまま見過ごすのは良くありません。
放置することなく、愛犬の口腔内の状態をチェックしてみて下さい。
愛犬の口臭が生臭い
愛犬の口臭が生臭い場合の原因と対策について解説します。
原因
愛犬の口臭が生ごみのような生臭ささがある場合、多くは『歯周病』が原因であると考えられます。
歯周病がひどくなることで、口臭もさらにきつくなってしまいます。
歯周病
歯周病の場合、腐敗したような口臭があるというのが特徴です。
歯垢をそのままにしていると、3〜5日ほどで歯石になります。
歯石は表面がザラザラしてるので、さらに歯垢がくっつきやすくなり、悪循環に陥ります。
そこに発生する細菌は、歯周病を引き起こし、 ひどい場合は歯が抜けたりあごの骨が溶けるというような症状が出ます。
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対策
歯周病は恐ろしい病気です。
愛犬を歯周病から守るための対策をご紹介します。
歯ブラシ
歯周病の対策、予防として最も一般的なのが『歯ブラシで歯を磨くこと』です。
しかし、最初から歯ブラシが得意な犬はあまりいません。
無理やり口に入れたりせず、最初は新しいおもちゃを与える感覚で舐めさせたり、咥えさせたりしてみましょう。
慣れてきたら徐々に、歯ブラシを前歯から優しく当ててみて下さい。
歯磨きシート
「歯ブラシは難しそうだけど、なんとか口のまわりなら触らせてくれる」 という犬であれば、歯磨きシートもおすすめです。
飼い主さんの指にシートをまいて、優しく拭いてあげましょう。
歯磨きガム、歯磨きトリーツ
おやつ代わりに与えられるガムやトリーツは、愛犬にとって楽しみなアイテムです。
『歯垢を分解する酵素』が入っているものを選ぶと、より効果が期待できます。
飼い主さんが手に持ち、犬が左右の歯でバランス良く噛めるように コントロールしてあげると良いでしょう。
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愛犬の口臭が鉄臭い
愛犬の口臭が鉄臭いということは、出血していることが推測されます。
その原因を見ていきましょう。
歯周病
歯周病によって歯茎が腫れたり、炎症を起こしたりすることで、そこから出血する場合があります。
血の臭いが口臭に交じり、鉄のような臭いを感じることもあるでしょう。
対策
歯周病の対策としては、前述したように、歯磨きや歯磨きシートなどを使って歯を清潔に保つことがおすすめです。
口内炎
栄養が偏ってビタミンが不足していたり、 口腔内で細菌に感染すると『口内炎』が出来ます。
そして、口内炎から出血することにより、鉄臭い口臭になってしまいます。
原因
口内炎ができる原因として下記のようなことが挙げられます。
- 誤飲から口の中に傷ができた
- 歯垢や歯石のある歯と接触する粘膜が炎症を起こす
- 栄養不良 ・免疫低下 など
愛犬が異物(プラスチック、魚の骨、オモチャなど)を誤飲してしまったことによって、口の中を切ってしまい、口内炎が出来てしまうケースも多くあります。
また、口内炎の痛みによって食欲がなくなり、免疫力が低下することも口内炎を長引かせてしまう原因になります。
食欲がなくなったり、口内をしきりに気にしているようであれば、早めに動物病院へ連れて行ってあげましょう。
対策
下記のような対策をこころがけてみて下さい。
- 誤飲しないように片づける
- 歯を磨くよう心がける
- 栄養のバランスを考える など
家の中では誤飲するようなものは片づけるようにして、散歩中も気にしてみてあげましょう。
口内の痛みによって、ドライフードを嫌がることがあります。
ふやかしたり味を薄めにするなどして食べやすくしたり、栄養バランスのとれた食事を心掛けましょう。
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口腔内腫瘍
舌、歯茎、唇などに腫瘍が出来ることで、 そこから出血をすることがあります。
腫瘍には良性と悪性があり、体に悪影響を及ぼす悪性の腫瘍は『癌』となります。
口腔内腫瘍の原因は、残念ながらまだはっきりとわかっていないのが現状です。
対策
何より早く見つけることが重要です。
口の中を見ることはなかなか困難ですが、『口腔内腫瘍』は悪性度が高い病気です。
発見が遅れると転移したり、完治が困難になってしまいます。
健康診断をきちんと受けて、口臭や食べにくそうにしている様子があれば、早急に医師に相談しましょう。
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老犬の場合
老犬の場合、『腎疾患』『歯周病』『口腔内腫瘍』のリスクが若い犬よりも高まります。
出来る限り口の中をチェックして、日々健康状態をしっかり観察しましょう。
愛犬の口臭からうんちの臭い
愛犬の口からうんちの臭いがしたら、驚きますよね。
食糞の癖がある犬ならそういうこともあるでしょう。
それ以外では、腸の疾患や、腸内環境が悪化しているサインかもしれません。
腸閉塞
うんちの臭いは、『腸閉塞』の疑いが考えられます。
腸閉塞は、腫瘍などが出来たり、誤飲などの異物によって腸が塞がれてしまい、腸がうまく機能しなくなる病気です。
口臭にうんちの臭いが混じるだけではなく、うんちのような物を口から嘔吐することもあります。
対策
腸閉塞であれば、ぐったりして元気がなくなるでしょう。
誤飲がないように注意するとともに、 早急な治療が必要となりますので、早めに医師に相談しましょう。
腸内の悪玉菌増加
腸内で悪玉菌が増加することによって、口臭の原因である毒素が大量に発生します。
その毒素が血液に混じり、全身にまわることで口臭もうんち臭くなってしまうのです。
添加物が多かったり、加工食品など消化の悪い食事を与え続けると どうしても悪玉菌が増加してしまいます。
酵素や乳酸菌が不足することでも、腸内環境は悪化してしまうため注意が必要です。
対策
バランスを考えた偏りのない食事を与えてあげて下さい。
人間同様、犬にもヨーグルトは腸内環境を整え、口臭にも効果的な食べ物です。
愛犬の口臭からアンモニア臭
愛犬の口臭からアンモニア臭がする場合は、『腎不全』『尿毒症』『肝炎』『肝硬変』など内臓の病気が疑われます。
そちらについて見ていきましょう。
腎不全
腎臓の機能が低下していると、老廃物が体に溜まります。
また、脱水症状や誤飲から腎不全を引き起こすこともあります。
腎不全は重度になると、尿毒症に発展してしまうケースがあります。
嘔吐、食欲不振、昏睡などがみられ、さらにアンモニア臭が強まってしまうため注意が必要です。
対策
暑い日に長時間外にいたり、下痢や嘔吐で脱水症状になっている場合は要注意です。
散歩の際に、毒キノコやユリ科の植物を食べてしまうことも原因になります。
これらは十分に飼い主さんが注意してあげましょう。
肝炎
肝臓は臭いを分解する働きがあります。
そのため、肝臓の調子が悪くなると、アンモニアが分解されずに体内に溜まっていきます。
『肝炎』は進行すると『肝硬変』になることがあり、さらにアンモニア臭が強まります。
対策
肝炎は『アデノウイルスI型』や細菌の『レプトスピラのウイルス』によるものなら、 ワクチンがあるので定期的に接種しましょう。
人間の薬の誤飲が原因になることもありますので、愛犬の届かないところでの管理を徹底して下さい。
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